造作譲渡とは、店舗に設置された内装、設備、什器備品などの造作物の所有権を、新しいオーナーに引き継ぐ手続きのことです。
飲食店の営業権譲渡において、造作譲渡は重要な要素となります。
造作物の価値評価は、設置時期、使用状況、市場価値などを考慮して行われ、専門家による査定が推奨されます。
また、賃貸物件の場合は、賃貸借契約における造作買取請求権の有無も確認が必要です。
これにより、売却時の適正価格設定や円滑な権利移転が可能となります。
【具体例】
居酒屋Aの造作譲渡価格:カウンター、厨房設備、空調設備等の造作物一式を、設置から5年経過時点で当初投資額800万円の40%である320万円で譲渡した事例。
2. 造作譲渡の手順と必要な書類
造作譲渡の実施には、明確な手順と適切な書類作成が不可欠です。
まず、造作物の詳細なリストアップと評価を行い、譲渡価格を決定します。
次に、物件オーナーの承諾を得た上で、造作譲渡契約書を作成します。
この際、重要なのは固定資産台帳や設備投資の領収書など、造作物の所有権を証明する書類の準備です。
また、賃貸借契約の承継手続きと並行して、造作譲渡に関する合意書の作成も必要となります。
【具体例】
カフェBの造作譲渡手続き:造作物リスト作成→オーナー承諾→譲渡契約書作成→所有権移転の流れで、2週間で手続きを完了。
譲渡価格150万円の案件。
3. 造作譲渡時の注意点とトラブル防止策
店舗物件の売却において、造作譲渡契約は重要な取引の一つです。
特に、造作物の評価額や権利関係の確認、設備のメンテナンス状態など、細かな確認が必要となります。
譲渡対象となる造作物や設備のリストを詳細に作成し、現状の写真撮影や動作確認を行うことが重要です。
また、物件オーナーの承諾取得も不可欠で、造作譲渡に関する承諾書を得ておく必要があります。
設備の保証期間や修理履歴なども確認し、譲渡後のトラブルを防止するために、専門家による設備点検を実施することをお勧めします。
特に厨房設備は高額な投資となるため、慎重な確認が求められます。
具体例:
・冷蔵庫や製氷機などの厨房機器について、メーカー保証の残存期間や修理履歴を文書で確認
・カウンターやテーブルなどの固定造作物の状態確認と写真撮影による記録
・空調設備の稼働状況とメンテナンス履歴の確認、今後のメンテナンス費用の見積もり
飲食店の造作譲渡において、適切な手続きと確認作業は事業の円滑な継承に不可欠です。
特に重要なのは、造作物の詳細な確認と価格設定、権利関係の整理、そして物件オーナーとの良好な関係構築です。
また、新規出店と比較して投資コストを抑えられる造作譲渡は、飲食店開業の有効な選択肢となっています。
ただし、譲渡物件の立地条件や商圏分析、周辺の競合状況なども含めた総合的な判断が必要です。
専門家のアドバイスを受けながら、慎重に進めることで、スムーズな事業継承が実現できるでしょう。
将来の事業展開を見据えた戦略的な判断と、適切な手続きの遵守が、成功への鍵となります。
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